13日(金)夜中、妻がテントの中になにかいると外の私を起こす。懐中電灯で中を照らすがなにもいない。となりのテントの人が何事かと起きてくる。妻はにわとりがいたという。空は満点の星で少し寒い。再び寝て、気がつくとすでにあかるく、日の出を見そこなった。朝食を食べて10時、ヒジャズ鉄道という線路の跡を見に行く。アラビアのロレンスで有名な鉄道だが、「こういうところにこんなのがあるから珍しいけど、只の線路で珍しくない」と妻がいう。そのとおりだが辛辣だ。マダインサレの遺跡へ移動する。有名なヨルダンのペトラの遺跡を作ったナバテア人というイェメン出自の民族がペトラより以前に作った遺跡と、サウジ人のガイドが説明する。サウジ人は普通の洋装で、サウジでもツーリズムという仕事が始まっているのだ。昔は海の底だったと思われる赤茶色の大きな岩山が続き、得も言われぬ光景。その岩山のいくつかに遺跡が刻まれている。ナバテア人は水利の技術に優れていたとも説明を受ける。ナツメヤシの生えているオアシスで2時に昼食、3時帰路につく。5時メディナ着。飛行機の出発が遅れ、待合いで大人と子どもが混じってトランプをしている。6時55分スタート、7時45分ジェッダ着。8時20分家に帰ってカン太散歩。すばらしい旅行だった。

14日、カン太の予防注射に病院へ行く。カン太は奥に行くのをいやがる。何度も牢屋に入れられて覚えているのだ。ドクターに太りすぎだといわれる。犬の手続きを聞きに2階へ行く。エジプト人の職員と、普段は見かけないイギリス人かフランス人とおぼしき医者がいて、「出生国の当局」について聞く。即答が帰ってくるわけではない。エジプト人が「なぜ、たった10日でわざわざ連れてくのだ?」と聞いてくる。「え〜、説明するのかよ、めんどくさいなあ」と思っていたらイギリス人(フランス人)が「ファミリーだ!」と言下に言ってくれた。西洋人の犬に対する考えがまた確認出来た。

結局、「出生国」は出発地すなわちフランスで「当局」は動物病院というのが彼等の答だが、それが正しいという保証はまだない。

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