8月1日(金)、もう一度パリのサウジ大使館に電話する。係官が出て、質問すると「ゴーアヘッド」ともったいぶらない。矢継ぎ早に積年の質問をぶつける。出生国はジェッダ、すなわちサウジ。理由は1年住んでいるから。従って「出生国の当局」はサウジ大使館だから、自動的にサウジ大使館の保証が得られるということ。予防注射は済んでいる、飛行機の予約もしてある、動物病院の証明もある、大使館の受付時間は午前9時〜午後3時、入手は申請後2日。とすべてがはっきりした。あとは明日イカマが取れ、3日にビザが取れれば出発だ。

サウジにきたときと同様にケージに名前を書く。散歩をする。同じプールサイドの家の女の人が、甘えるカン太を見て「ファニードッグ」という。おもしろい犬だという意味だが、愛嬌がある、かわいいという意味もあるだろう。日本語の甘えの別の表現だが、やはりずばりの英語はない。

8月2日(土)いよいよ山場。しかしイカマは取れない。月曜(4日)だという。それでもサウジ大使館の証明は2日で取れるので5日(火)にビザが取れれば6日(水)発で日程的に間に合うのだが、しかしエアフランスのフライトがない。だめだ。カン太は中止だ。大きな魚を逃がした。全ては終わった。がっかりしてしまって、赤ん坊を亡くした時みたいだ。寝るしかない。

8月3日(日)、スケジュールを組み直す。 6日(水)未明のロンドン行きは5日にビザが取れなければならないが、この調子ではこれも危ないので8月7日(木)ロンドン行きとホテルを予約、健康診断を8月8日(金)に変更、8月4日〜7日のバルビゾンのホテルをキャンセルする。

8月4日(月)、どうやらイカマは取れた。また500リアルを払う。申請のとき払ったはずだが、詮索する気にもならない。

8月5日(火)、すでに予定の夏休みに入っており、夕方4時に会社にビザが取れたか顔を出すが、取れていない。あした取れるかも心配だ。

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