2.カン太パリに行きそこなう
部屋に入る。つぼは早速テレビをつけてクイズ番組を見ている。NHKっぽい番組で、アメリカにもこんな家族用の番組があるんだ。英語の放送だがこどもには問題にならない。
いい間取りだねと妻が言ったりしているうちに寝るのが7時になってしまう。いくらも寝られず、9時には起きてしまう。
さあ、早速カン太の散歩だ。家を出てすぐ下痢。ゲートに向かうと、「オゥ! ビッグナイスドッグ!」と早速お声がかかる。商社の所長の奥さんに会う。着きましたと挨拶。何か持ってってあげましょう、いなり寿司でもと言ってくれる。アラビアンホームズの中央に公園があって、文字通りセントラルパークというのだが、そこで催し物があり、おとなりの商社の奥さんが入選した子供といっしょに帰ってくるのに出会う。つぼは暑いと言う。「君は暑いよねえ」と奥さんは言う。商社の奥さん2人が食べ物を持ってきてくれる。部屋に入るのを躊躇しているので、どうぞそのままと言って靴のまま中に入れる。「まあまあ、気持ちいいくらいなんにもない!」と所長の奥さんに言われる。
妻は伊勢に電話。「暑いわ!」と話している。
夕方、予約しておいたリムジンでヘラへ買い物に出掛ける。半年間の下見、偵察の成果をためす時だ。食べ物を適当に買い、アイロンとそうじ機を購入する。
4月6日(土)は会社。 業者が船便を家に搬入する。総務から航空便が着いていると連絡が入る。
翌朝、おとなりさんから電話。買い物に連れてってあげましょうとのことだが、今日は休んで諸手続をするのでと断る。予防注射はなんと言いましたっけと聞く。メニンジャイティスだという。もうすぐハッジで病気をもったハッジ客が町にあふれるので、脳膜炎の予防注射をするようにとの領事館の例年の通達にしたがうわけである。まず学校に行きあいさつ。次にGNPホスピタルへ行き、脳膜炎の予防注射。注射を待つベンチの上で妻に「(仕事はむちゃくちゃだが)サウジは気楽だよ」という。各種申請に写真がいるので、ヘラ交差点近くの写真屋に焼き増しを頼む。夕方、自転車で写真をとりに行く。晩ご飯のおかずは鳥の唐揚げ。