24日(土)、会社を休んで妻と郵便局に葉書を出しにいく。商社の入っているマハマルセンターのとなりに郵便局はある。日本の中央郵便局みたいな感じだ。行列にならんでいると、前にいた普通の洋服を着たおじさんが先に行けと前に行かしてくれる。へ〜! やっぱりレディーファーストなんだ。サウジに来て、ファミリーファーストであることはすぐわかった。飛行場で家族連れ用のファミリーゾーンがあるし、そこで子どもは甘やかされているし、飛行機の中で騒ぐし、飛行機をおりるとき前に歩いていくと、サウジ人の座っていた座席はごみだらけで、これをもって「民度」が低いというのが我々のサウジ人への評価だが、でもそれと一体でやっぱりレディーファーストだった。女は抑圧されていると教わってきたのだが、違うよ!
次の休み、29日木曜日夜、マハマルセンターに行く。事務所棟の高層ビルに数階建てのショッピングセンターが併設されているのだが、人がいっぱいだ。 大多数は購買力のない移民たちで、家にいても仕方がないからぶらぶらしているのだが、上の階から吹き抜けになった下をのぞくと人人人で壮観だ。
30日(金)、カン太を風呂に入れる。今日から人間のシャンプーに変える。以前より毛がふさふさになる。校長先生の娘さんが日本から来ている。親に似ておおらかな人で、カン太を「ほんま、いい犬やわ!」とほめてくれる。日々、英語の賛辞に囲まれているカン太だが、大阪弁もいいもんだ。ちなみに校長先生の奥さんは「カン太くんは甘えっちょだね」とかわいがってくれるが、英語には甘えっちょという言葉はない。英語でいちばん多いのはナイスドッグで、次がビューティフル、ビューティフルドッグ、ネーム? ボーイオアガール? メイル? ハウオールド? キュート、ソフト(これは女の子がカン太をさする時のことば)、ゴージャス、ドッギーが続く。「フレンドリー」と言った人がいて、「甘え」に近いが、同じではない。それから、日本人と結婚したアメリカ人の女性に「きれいな犬ですね、素敵!」と日本語で言われた。日本語では「きれいな犬」とは言わないが、アメリカ人はビューティフルが先にあって、彼女は日本語がわかるからそれを訳して「きれいな犬」となったわけだ。