7日(金)朝、スペアキーを持って、リムジンでバラドへ出かける。ドアを開けて、エンジンをかけると、かからない。バッテリー上がりだ。ライトを点けっぱなしだった。どうしようもない、一旦帰ろうとビデオを座席に置いてリムジンに乗ると、ビデオを狙ってキーを壊されるから持っていけと運転手に言われ、持って帰る。帰って朝ご飯を食べ、 押しがけをすればいいだろうと、昼過ぎにもう一度バラドへ。着いて歩いている人数人に助けてもらって押すがエンジンはかからない。誰かがこれはエレクトリックバッテリーだから押しがけは出来ないという。どうしようもない。リムジンのスリランカ人の運転手が、夜、仕事が終わってから、車の修理屋へつれていって頼んであげるという。再びコンパウンドへ戻る。夜9時5分、またまたコンパウンドをスタート、9時半にヘラの通りの飛行場寄りの工業地帯にある修理屋に着く。スリランカ人が頼んでくれて、修理屋の車で10時過ぎバラドへ。スリランカ人はここで帰るが、底なしの親切だ。着いて、予備のバッテリーを仮取り付けし、修理屋へ向かう。12時過ぎに帰着し、バッテリーを外しにかかる。修理屋は壮年のトルコ人で、順番にねじを外していくが、なんと外すまでに20個もねじを外した。大体この車は運転席に座っただけで10くらい文句がある。いわく、エンジンキーとドアキーが別、エンジンキーは非対称で一方向にしか挿入できない、エンジンキーが小さくて回しにくい、方向指示器のレバーがハンドルから遠くて、カーブで曲がるとき手をハンドルから離して方向指示器のレバーを操作しなければいけない、方向指示器のかちかちいう音が小さくてよく聞こえない、だからパネルの指示器の点滅を見て指示器が指示しているかを確認するのだが、それがハンドルの陰になって下から覗くようにしないと見えないという具合で、むかしブッシュ大統領が来日して晩餐会で倒れたとき、アメリカビッグ3の首脳も圧力をかけにいっしょにきたが、こんな車を作っているのじゃ、筋がちがうよ。
バッテリーを外し終わって充電を始める。ラマダン最終日の前日の夜中、通りは人でにぎわっている。アバヤを着た女が店に現れる。トルコ人は右手をポケットに入れ1リアル札を出して女に与える。その様子が自然で、ほどこしが当然のこととされているのだ。
2時に充電完了、トルコ人の兄貴は苦もなくバッテリーを取り付け直し修理完了。ガソリンを入れ、2時25分家に帰る。 すばらしい一日が終わった。