3月1日、暖かい日で妻少し元気。旅行の計画を練り始める。4月のハッジ休みはデュバイにいくことにし、夏休みはまたパリへいくことにする。名所ばかりつまみ食いしても、行ったという自慢話が残るだけで、そこのことを良く知ることにはならない。この間行ったところにもう一度行って、そこを良く知る方がいい。おいしかったものはもう一度食べたいということ。パリは犬の天国だし、飛行機に乗るのは大変だが、病院に預けておくのはかわいそうなので、カン太をいっしょに連れて行くことにする。
6日〜9日バーレーンに出張。
11日、妻はテニス肘の薬を病院に取りに行き、サイフをなくす。12日、サイフは病院で見つかった。中身も無事。長いこと泣いていたカラスがやっと笑った。来年3月に日本に帰る話は、まだ行きたいところもあるし、迷っていると言い出す。
14日〜19日クウェート出張。
20日(木)、シャングリラでごはんを食べ、シャングリラの入っているガラリアセンターというショッピングモールの1階にあるデイツの店に寄る。デイツというのはナツメヤシの実で、サウジの国旗にはナツメヤシと剣が描かれている。ナツメヤシが自生しているわけがないと、着任当初思っていたが、冬には雨が降り、それが伏流水となってオアシスを形成する。水がなければ人は生きられないので、昔から人がいたということは、そこがオアシスだったということ。ジェッダも、メッカ、メディナもみなオアシス都市なのだ。デイツを蜂蜜で覆ったものは、一日デイツ一つと水があれば、砂漠で1週間は生きられるというエキスのような食べ物だが、それをさらにチョコレートで覆っておしゃれにしたお菓子を物色していると、サウジ人のおっさんがつぼを見て笑っている。他人の子どもを見てかわいいねと笑う、古き良き時代の笑いだ。