27日(木)夜、シェラトンに中華を食べにいく。となりの席にサウジ人が3人いて、ひとり女の人がいる。目鼻立ちの整った大柄の美人で、スカーフをつけているが顔は全部出している。あごが引けて姿勢が正しい。妻がきれいな人だねという。顔のタイプは違うが、ローマの休日のオードリーヘップバーンのような気品がある。あとの二人のうちの一人は50歳くらいのちょびひげの紳士で、カン太のおやつを取りに行ったときのポートオーソリティーの紳士と同じタイプ。まもなく彼は二人を残して退席する。どうもお見合いのようだ。相手の男は彫りの深い顔で、日本人の感覚からするとにやけていてありがたくないが、サウジ人のなかではいい男に類するのだろう。オードリーヘップバーンはにこやかに談笑している。となりの席ではサンダル履きの日本人難民家族がエビのギョーザ等を食べている。

28日(金)、砂嵐。車はヘッドライトを点けて走っている。夕方、ビデオのケーブルを買いにいく。ビデオは撮りっぱなしで、仮住まいのサウジでは見ないつもりでいたのだが、我慢し切れなくなってのこと。パリのビデオ、ヤンブーのビデオ、ロンドンのビデオと順番に見て4月4日(金)、ジェッダにきたときの1年前のビデオを見る。小田原の風景ー成田ーバンコクーサウディア機内と映像が進み、ジェッダの夜景が映し出される。すばらしい画面で、1年前の感慨ひとしおだ。

妻はいよいよ慣れて、アラビアンホームズから200mほどのところにあるクリーニング屋にカン太を連れていくようになった。 西洋人女性で外を歩く人はいるが、日本人では初めてではないか? 人が言うほど危なくはないのだが。門を出たところに兵隊さんが立っていて仲良くなり、握手をする。日サ友好親善大使みたいだ。日本人会へはリムジンで往復していたが、時間次第でスクールバスにも同乗するようになる。イェメン人の運転手となかよくなり、「アナヤパーニ(私は日本人です)」とかアラビア語を習う。一方カン太は、大きな犬とラブラドール2匹がアラビアンホームズに来て以来、散歩が気が気でない。ばったり出くわすとあわててカン太をこっちへ来いと手で合図して向きを変える。しかし人間相手では相変わらず人気者で、アメリカ人の青年に名前の意味を聞かれ、ビッグボーイと答える。そんなに間違った答でもないだろう。4月10日(木)、プールサイドでアメリカ人の青年数人がくつろいでいるところへ入っていく。みな、お〜来た!という感じでかわいがってくれる。太ったおばさんがカン太をかわいがると、カン太はお座りする。もっとかわいがれという意味だが、おばさんは「ははははは!」と高笑いする。

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