3.カン太パリに行く、そして帰国



翌17日、学校に本を借りに行く。宿直の先生がどうでした?と聞くので、いや大変だったと答えたが、面白かったと同じ事だ。夜、ヘラにアバヤを買いに行く。ショッピングセンターの裏手に車を停めて、ドアを入ってすぐの店に入る。アバヤなしで広い通路を闊歩するわけにはいかないからだ。店に入ると女の客がいて、二の腕丸出しの妻を見てぎょっとした様子である。スリにとられたアバヤは学生服のように首のところまでまっすぐにボタンがあるが、妻は丸顔でそれが似合う。しかしこのタイプはメイド用だそうで、こんどは前がはだけた、日本のゆかたのようなアバヤにする。これはマダム用で、マダムはお付きの人がいるから手を使う必要がなく、手はいつもアバヤを押さえているのだそうだ。しかし日本人はそうはいかない、ボタンを付けねば。

20日、夜の散歩をしていて校長先生に出会う。来年3月に生徒がいっぺんに9人も帰国してしまうが、カン太をつれて旅行をしたいというのの折衷案として、来年の夏休みに帰そうかとも思っていると話をする。校長先生は「生徒が減って、たくましく育って欲しいという気持ちはわかるが、その子のいいところを殺してまで粗野に育てることはない。ここでは日本ではできないことができる、いっしょにサッカーをやるとか。母親では子育てはできない。」という。成り行きにまかせよう。

21日(木)、旅行の余勢をかってナキールにでかける。泳ぐよりビデオを撮っておきたいという気持ちが強く、2回泳いだだけ。桟橋の突端でチャンスをうかがうが、人がひとりいて、従業員かどうかがわからず、見つからないように撮るのも困難で度胸がつかず、結局撮らずじまいに終わる。

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