さて、帰国が間近になって大仕事が車を売ることである。会社のレンタカーをランクルに替える算段をしていて、ランクルに乗れるならもうアメ車はなくてよい。日本車は高く売れるがアメ車は簡単でない。25日(木)、妻はコンパウンド内のテレビに3万リアルで広告を出す。またモハメッドから電話がかかってくる。2万8千リアルだという。だめ! 3万リアルと断る。ハッシュの会ですぐ近くの砂漠に先生と出かける。砂漠に着いて車をおり、みなぞろぞろと砂漠を歩き始める。カン太もいっしょに歩くが、暑くてはあはあ言って大変、途中で引き返す。出発地点から左へ大回りして来た道を戻ったので、右へ行けば出発点に戻れる所に来たが、カン太はもと来た道を忠実に右回りに歩いて出発点に戻って水をがぶがぶ飲む。自分の歩いたあとのにおいがわかるのだろうか? それにしても運動能力は犬のほうが上だが、暑さの中で歩き続けるのは人間のほうが上だ。ハッシュの会を終わり、日本人だけですぐ近くの砂漠にテントを張る。夕刻になってSYKさん一家が合流しバーベキュー。すっかり砂漠慣れした日本人たち。
翌26日(金)はテニス大会。早起きしてジェッダに戻り終日テニス。夕方、紅海の夕日をビデオに撮ったが、少しもやっていて、太陽が水平線に沈んでくれない。
27日、後任が決まる。辞令は座して待つ。ランクルが来る。売り物の車は照会多数。
28日、クリスマスツリーを取り返して欲しいとスポンサーに頼み、マネージャーがいっしょに行ってくれることになった。11時にスタート。カスタム入り口でパスポートを出し、中に入ってこの間の事務所に迷いながら行く。この間と違う人がいる。部屋を出てあちこち探しまわってもらって、「外だ」といわれる。15日経過以降は別の所に保管だとのこと。バングラデシュの兄ちゃんが来て「車はどこだ」という。どこへ行くんだと聞くと別の所へ行くという。ランクルに乗って保管所に行く。保管所のマネージャーが問う。「クリスマスツリーか?」「デコレーションツリー!」「高いのか?」「300リアルくらい」「町で買えば安い」「いや高い。手でわざわざ持ってきたのでどうしても欲しい」10日以内に国外に持ち出せばいいというが、それは至難の技。とにかく倉庫を見に行く。20〜30m四方ほどの床にいろいろなものが置いてある。いわゆる没収品だ。