26日、サンジェルマンアンレーに出かける。ここへ出かける根拠は昨年夏の旅行でホテル探ししたとき最初に代理店の紹介があって名前を知っているからというだけのことだ。旅行なんてそんなもの。予め知っていたら行く必要はないし、何も知らなかったら行きようがない。いちばんいいのはそこにしばらく逗留して、片っ端から歩いてすばらしいものや所や食べ物に出会うこと。なんのことはない、これがふるさとというものの定義だ。ガイドブックにたよった旅行がつまらないのは、それがふるさとを知る知り方といちばん遠いところにあるからだ。
RERの駅をおり、お城の前のレストランでロゼを飲み、広大なお城を散歩。パリに戻りオーベル下車オペラで地上に出て、オペラ通り裏側の日本食屋でたぬきうどんを食べる。このあたり、日本食屋がたくさんある。パリ第8大学に行き、近くの教会を見、コンコルド、チュイルリーを歩き、オペラ座通りのスーパーでワインを買って帰る。只あちこち歩き回っているだけの一日。
27日、蚤の市に出かける。これは有名なので旅行らしい。パリ環状線南側の外にあるがらくた市。懐中時計とかペーパーナイフとか物色するがいまひとつ買うに至らない。サンタクロースのような格好をしたおじいさんがオルガンを弾いている。そばでフランス人の8才くらいの女の子が聞いている。ワーグナーの本を売っている。犬の絵も売っている。すべてがのんびりした光景。さてバルビゾンに行きたいが時間がない。うどんを食べてモンパルナスタワーに行ってパリの町を見る。上にあがってつぼはわ〜!と窓際にかけ寄る。パリの町はけっこう茶色っぽい。カイロほどほこりっぽくはないが。
タワーをおりて、肉屋というか、ソーセージやチーズを売っているお店でおやつを食べる。ここも全ての色が調和しているすばらしいお店。またオペラ座に行き、ラファイエットで赤ちゃんのおみやげを買う。カン太を預かってくれているオーストラリア人は赤ちゃんを産んだのでお礼のおみやげ。しかしこのデパートは最上階まで吹き抜けですごいデパート。日本橋三越の数倍すごいものと思えばよい。とんかつ屋でごはんを食べて、バスティーユ広場にオペラ座があるのを確認して、ホテルまで歩いて帰る。12月に世話になった女の子に会えるのを楽しみにしてきたが、きのうおとといといなくて、夜の番かと思っていたのだが、今日もいない。やめちゃったのかなあ。