8時40分、カン太の散歩に出る。9時に戻り、スーツケースをゲートの外に運び、カン太をケージに入れる。見送りの人が集まってくる。リムジンがくる。カン太を積み込み、見送りの人に挨拶。感慨無量です。あと犬のことが心配で、いろいろ調べたのですが、今ひとつわからないところがあって、非常に心配です。会報への寄稿は書けませんでした。帰ってからご連絡します。と手短にあいさつ。車に乗り込み出発。今日一日のことと、着いてからの心配事をずっと考え続ける。カン太はわんわん鳴いている。10時に飛行場に着く。スーツケースとバッグを中に運び、戻ってカン太を台車に乗せて連れて行き、チェックイン。全部で47kg。料金をカードで支払う。カン太はわんわん鳴きながらコンベアで中に運ばれていく。また会えるからという確信がかわいそうと気持ちをなんとかおさえている。イミグレーションカードの記入がもどかしい。ファイナルの出国はスポンサーの立ち会いが必要で、人事の男が来ていたが、見慣れない顔で、尊大ででっぷりした典型的なサウジ人。9時半で帰るぞとおどかしてくる。手続きを終わり、外に出て皆にあいさつ。妻とつぼは泣いている。いつまでもべちゃべちゃしていられない、行くぞと中に向かう。妻はアバヤを同級生のお母さんにあげに戻る。先にイミグレーションに行っていたが、妻が追いつく。出国は問題ない。係官は書類をろくに見ちゃいない。中に入ってラウンジへ。寒いので暖かいところに移動し、これからのことを考え直す。寝てしまう。起きると12時半。帰りたくないという気持ちはひとねむりして消えてしまった。飛行機に乗り込み、ワインとウィスキーを飲んで寝る。
2日、気がつくと朝だ。きのう一日のことを思い返す。また心配がよみがえる。着陸して通路を通って建物に入り、振り返ると飛行機の横にカン太のケージが出ている。3人とも「カン太がいる」という。中へ進んで、スーツケースを回収し、妻子を残してカン太はどこだと聞きに行っている間に運ばれて来て、妻子のところに戻ると、おや、カン太はもうケージから出てお座りをしている。外に出るぞ。カスタムで書類を見せようとすると、「いい、いい」という感じで見もしない。なるほど、これが大陸内移動だ。レンタカー屋へ行く。鍵をもらって車に行き、ケージを積み込む。トランクがせまく、ぎりぎりだ。8時40分出発、10時にノボテルに着く。妻とつぼは昼寝をする。