ふたりが終わって窓口のむこう側にこんにちわとあいさつ。係は小柄な上品なおじいさんで、マッターホルンでロープウェイに乗り合わせた人と似ている。健康証明にはんこを押し、これもと狂犬病の証明書を催促すると、これはフランスのじゃないという。「動物病院が押して、オフィシャルも押してる!」 「ノー!」 「病院が押して、オフィシャルも押してるということは、これはすでにフレンチドキュメントだ!」とたんかを切ると、おじいさんは「えい!」とはんこを押してくれた。 やったやった。サンキュー! サンキュー! これで、明日あさってと二日間休みだ。外に出る。カン太は飛びついてくる。みんながかわいいかわいいとなでてくれたそうだ。セーヌ川沿いに歩く。小さな店でカン太のリードを持ちながら外でビールを飲む。バスでホテルに帰ろうとするが、カン太を乗せてくれない。バスはだめなんだ。地下鉄を2回乗り換えてホテルに戻ると部屋のそうじ中。ロビーで待ち、カン太を散歩させ、部屋に戻ってカン太のごはん。人間は晩ごはんを食べにまた外に出かけ、寿司を食べる。おいしい。
4日、今日は余りの日という感じで気楽だが、それでも買い物欲は強く、ウスマン通りに行って、サウジで欲しかったが大き過ぎて買えなかったクリストフルのナイフを探すがない。白いお皿を12枚買い、ラペ通りのクリストフルの本店を教えてもらい行く。ナイフ、フォーク、スプーンをやっと買い、ホテルに届けてくれるよう頼む。犬のクッションをもうひとつ買い、オペラ座通りを歩き、後ろをふりかえるとふたりがいない。戻っても見つからない。大変だ、誘拐だと尚も探しまわってやっと、どこかの店に入っていたふたりを見つけたが、ばかものが! 本屋を見つけたので入ってみる。日本語の本を売っている。あしたはロワール川に行くつもりなので地図を買う。たぬきうどんを食べてバスでホテルに戻り、カン太を連れて車で出かける。ブーローニュに行って、2年前来た道だとUターンしたが、行けども行けども市内に入らず、3月に来たパリ大学そばの教会に出た。そこから市内まで延々やまかんで走り、フォルムドアレに着く。カン太をおろして散歩をするが、3月のように犬が集まってはおらず残念。ホテルに戻り、またカン太を置いてごはんを食べに出かけ、またバスで帰って散歩、カン太の耳そうじをして寝る。