26日(火)、書類、文房具の段ボール1個と着るものをいれたスーツケースを発送。スーツケースの鍵を業者にいっしょにわたす。むこうでどうやって鍵を手にいれるのだろうと心配だが、ちゃんと届きますと運転手さんがいうので、それ以上心配できない。 夕方、仕事用のアタッシュケースを市内で買い、出来上がっためがねを取りに行く。
夜、行き先、連絡方法、留守中の給料、迎えに帰ってくるまでの予定などなどを妻とばあさんに話す。最後のインターネット挑戦を朝3時半までするが、モデムの設定がわからずできない。むこうでパソコンを買ってセットし、半年後帰ってきたときにセットするしかない。
9月27日(水)、出発の朝。つぼが先に学校にでかける。パパいってらっしゃいを聞くのがつらい。最後の最後、地震転倒防止のつっぱり棒を食器棚にセットするがうまくいかない。妻にやりかたを言って、「やっておいて」というと、妻の様子がおかしい。泣いている。「すぐ帰ってくるから」と強くいって振り切る。予約しておいたタクシーがくる。乗り込む。泣きべその妻とカン太とばあさんが見送る。出発。
でかけてしまえばそれなりに楽しみがある。東京駅で、まだ1ヶ月くらい残っている新幹線の定期を会社の女の子に返す。姉が成田エキスプレスのホームに見送りにくる。1000ドルのトラベラーズチェック(TC)をもらう。電車が動いて、初めてめがねをかけ、アタッシュケースを机にしてサウジアラビアの新書本を読み出す。このスタイルは実に快適に本が読めるのをこの歳になって初めて知った。成田に着いて、エコノミーなんかに乗れるかとTCをさっそく使って切符をビジネスに変える。イミグレーションを通過し、中に入って待ち時間にフランス大使館に電話する。ボンジュール!とフランス語が聞こえる。英語を話してくれますかと言って犬の連れて行き方を聞く。返事は「獣医の証明を持っていく」と同じようなものである。
飛行機はユナイテッドエアラインズ(UA)でバンコク行き。バンコク上空で飛行機と同じ高さにそびえるかなとこ雲が印象的だ。着陸してトランジットが6時間もある。次のサウジアラビア航空のカウンターが見当たらない。2時間ほどして看板がぶらさがってやっとわかる。チェックインをして、トランジットの間に餌と水をあげられるか、散歩はできるかを聞く。カウンターのお兄さんができるような返事をする。国籍を聞くとタイ人だという。サウジアラビア航空でも職員は現地で雇うんだ。